犬同士の関わり(オフリード編)

前回、リードを付けた状態での犬同士の関わりについて書きました。

今回は、リードを外した状態での犬同士の関わりについてです。

 

犬同士を関わらせる時、リードを付けた状態とリードを外した状態、どちらがトラブルが起きやすいと思いますか?

 

”リードを外した状態”と思われる方が多いかもしれません。

 

しかし、犬同士の関わりだけを考えた場合は、

リードを外した状態の方が犬同士は上手に関わることができ、トラブルが少ないと言えます。

 

リードが付いた状態は、犬のボディランゲージが不自然になり、気持ちを読み取りにくくなります。また、逃げることができないため、攻撃に転じやすくなります。

 

アメリカのシェルターでトレーニングの勉強をしていた頃、リードを付けて散歩をしているときは他の犬によく吠えるのに、リードを外したプレイタイムでは犬同士で上手に遊べる犬を何頭も見ました。リードが付いているかどうかというのは、犬の行動に大変大きな影響を与えます。

 

本来は、車や人通りのない広い場所で、オフリードで歩き続けられる散歩ができれば一番ストレスの少ない犬の行動が出るのですが、残念ながら、今の日本では、犬同士をオフリードで関わらせる環境はドッグランなどしかありません。

今回は、そういった場所で飼い主さんが気を付けたほうがよいポイントを押さえておきたいと思います。

 

① 事前に呼び戻しのトレーニングをしっかりしておく。

② 自分の犬から決して目を離さない。

③ 人は1箇所に立ち止まらず、ゆっくりと動き続ける。

④ オフリードの時も、繰り返し呼び戻しの練習をする。

 

事前に呼び戻しのトレーニングをしっかりしておく。

 

リードを外したとたん、コントロール不可になるようでは危険です。トレーニングをしていても、リード・ショックでコントロールされてきた犬は、オフリードでのコントロールが難しいかもしれません。リードを外しても、飼い主さんの声が耳に入り、呼ばれたら戻る癖をつけておくことはとても重要です。

 

自分の犬から決して目を離さない。

 

ドッグランで犬同士遊ばせられるからといって、犬任せにしておくのはとても危険です。途中までは遊んでいても、徐々にテンションが上がってしまい、ケンカに転じてしまう場合もあります。常に自分の犬が何をしているのか、何を気にしているのか、しっかりとアンテナを張っておきましょう。

 

人は1箇所に立ち止まらず、ゆっくりと動き続ける。

 

犬同士が遊んでいるとき、飼い主さんの立ち位置や動きというのは、実は重要です。飼い主さんが犬から距離を取れば、犬はそれを意識して、犬同士の輪から離れ、飼い主さんを追いかけて来る場合が多いです。

また、犬同士が少し緊張状態にある場合、人がその周りを動いて、空気を掻き回すことによって、緊張がほぐれる場合もあります。

犬同士のことは犬に任せる、のではなく、人もその場にいる一員として、犬たちが穏やかに遊べるような空気を作ってあげてください。

 

オフリードの時も、繰り返し呼び戻しの練習をする。

 

オフリードにしたときに起きやすい問題のひとつが、

「呼び戻しができなくなる」

です。

 

こうなる理由は明白です。なぜなら、

「オイデ」=遊び終了。

だからです。遊ぶのが楽しい犬は、逃げ回るようになるに決まっています。

 

そうならないようにするために、頻繁に「オイデ(Come)」で呼び戻し、ご褒美を与え、

また解放してあげる、を繰り返し練習する必要があるのです。10回「オイデ」をして、

そのうち9回はご褒美がもらえた上にまた遊べて、1回だけ遊びが終了になってしまうのであれば、逃げ回るようにはなりません。

 

もう一つ、繰り返し呼び戻しをする重要な理由は、犬をクールダウンさせるためです。特に若くてテンションが高い犬は、自分で落ち着くことができません。周りに遊んでくれる犬がいると、どんどんどんどん興奮していき、自分をコントロールできなくなり、相手を怒らせたり、トラブルが起きてしまったりします。元気に動き回っている犬の場合、様子を見ながら少なくとも30秒に1回くらいは呼び戻して冷静にさせるようにしましょう。

 

 

 

自分の犬が、呼び戻しができず、他の犬をしつこく追い回し続けていたり、他の犬に繰り返し飛びかかって、嫌がられているようであれば、すぐに捕まえて犬を連れてその場から離れましょう。まだドッグランでマナーよく遊べるレベルにはなっていないようです。まずは周りに犬がいない環境で呼び戻しの練習をしっかりする必要があります。

逆に自分の犬が、怖くて震えていたり、隅っこで動けなくなっているような場合も、その場に居続けることはオススメしません。その環境はその子にとって心地よい場所ではないようですので、連れ出してあげましょう。

 

本来、犬同士の関わりは、十分な広さがある場所で、オフリードで匂いを嗅ぎ合って挨拶をし、確認が済んだら離れる、という形が一番自然で、トラブルも少ないのですが、実際は、ドッグランというかなり限られた空間で、離れていくことも難しく、興奮を生みやすい環境での関わりになってしまいます。人側はそのことを十分理解し、トラブル回避のための呼び戻しやその場から離れる、あるいは自分の犬にとって難しいようであればドッグランには行かない、といった選択を選べるように心がけたいものです。

 

また、犬同士が遊んでいるときは、様々なボディランゲージを通して、巧みにコミュニケーションを取っています。その様子を客観的に見ることができるようになるととても面白いのですが、それについてはまた別の機会に。。。

辻村

パピークラスでの一コマ。大きい犬が強いわけではありません(笑)