叱るのではなく、理解できるコマンドを教えるー「オフ」

パピークラスⅠやベーシッククラスで必ずマスターしてもらうコマンドの1つに、

「オフ(アウト)」というコマンドがあります。

これは、甘噛みをしてきたり、拾い食いしそうになったり、顔を舐めてきたり、など、とにかく犬の口がどこかに近づいている時に、そこから離れることを教えるコマンドです。オフはマスターするととても便利。初めてトレーナーがデモンストレーションをしてみせると、多くの飼い主さんは、マジックを見ているような顔をして、「なんでそんなことができるの?うちの子は無理よ~」という表情をされますが、このコマンドは、深刻なガーディング(防衛行動)による攻撃性がない限り、ほぼ100%の確率でマスターできます。

  1. フードを1粒持って、「いいよ」と言いながら食べさせます。
  2. 次に、フードを指でしっかり持って、取れないようにしてから犬の顔に近づけます。
  3. 犬が口を近づけてきたら、やさしく「オフ」と言って、絶対に食べさせません。
  4. 犬が口を離したら、「そうそう、いい子だね~。」と、まず声で褒めます(その時、差し出した手を動かさないようにします)。
  5. 1と同じように、「いいよ」と言いながら食べさせます。

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「いいよ」

 

 

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「オフ」

 

 

 

このコマンドを教えるときのポイントは、

「フードを差し出した手を動かさないこと」

オフ!オフ!と言いながら、手を動かしてしまうと、犬の口は必ずその手に付いてきてしまうので、離れることができません。じっと動かさずに待っていると、食べられなくてあきらめて離れます。そのときにまず、声でゆっくり褒めてから、「いいよ」と言って食べさせます。すると、犬は、オフと言われたときに離れれば、その次にフードがもらえる、ということを理解するようになります。

ビデオが横向きで見づらくてすいません(涙)。

M・シュナウザーのうららちゃんにモデルをしてもらいました。飼い主さんがやさしく「オフ」と言うだけで理解しているが分かります。まるで会話をしているような感覚です。

フードで理解できるようになれば、オモチャでも応用ができます。

オフのコマンドを教えないでいると、ついつい犬を怒鳴って叱り付ける機会が増えてしまいます。

興奮して甘噛みしてきたとき、拾い食いをしそうになったとき、来客の顔を舐めようとしたとき。。。怒鳴らなくても、「オフ(離れて)」の意味を教えることで、問題は解決します。

オスワリ・マテ・オイデ・オフ、このような基本コマンドを教えることで、犬も人の家族や社会の中で生活していくのがとても楽になると思います。ぜひ教えてあげてください。

辻村