犬を変えられるのは飼い主さんだけです

時々、「犬が悪いのは飼い主のせい」というような書き方をしている本や記事を読んだりしますが、私はそうは思いません。

攻撃性のある犬、よく吠える犬、興奮が収まらない犬など、一緒に生活するのが大変な犬になってしまった原因をすべて飼い主だけに押し付けるのは強引すぎます。犬の性格や行動は様々な要因が複雑に絡み合って形成されていきます。遺伝的なもの、犬種によるもの、繁殖状況、生後すぐの飼育環境(飼い主の元に来る前)、飼い主の元に来てからの飼育環境、そして現在までの飼い方・接し方・他の犬との関わりなどなど、考えられる要因を挙げればキリがありません。確かに犬のことをよく分かっている経験豊富な人がその犬と生活していれば、困った行動はあまり出てこなかった可能性もありますが、そんなことを考えても仕方のないことです。

ただし、ひとつ言えることは、

これから先(未来)の犬を変えられるのは、その犬と生活している飼い主さんだけ

ということです。今までの生活環境を変えたり、付いてしまった困った癖を変えようと努力したり、ということにエネルギーを注ぐ、そして変えよう、という第一歩を踏み出せるのは飼い主さんしかいません。ドッグトレーナーはあくまでもその方向性をアドバイスする立場でしかないのです。

こんなことを書くのも、飼い主さんには大きく分けて2つのパターンがあるな、と感じるからです。

「この子、手に負えません。トレーナーさん、なんとかしてください」とこちらに丸投げされる方と、

「この子、困っているんですけど、どうしてあげたらいいですか?」と主体的に動かれる方がいらっしゃいます。

前者の場合、いくらハウ・ツーをお伝えしても、なかなか思ったように変わっていかないことが多いです。

まず、スクールに問い合わせをいただいた時点で、皆さんとても熱心な犬思いの素晴らしい飼い主さんだと思います。しかし、どんな犬であっても、飼い主さんはその犬の”責任者”にならなければいけないのです。その覚悟が、犬との関係を変えていくのかな、と思います。

「私がこの子の引率責任者になる」と思うだけで、随分頼りがいのある飼い主さんになっていけると思います。そして、徐々に犬は飼い主さんを頼り、安心できるようになるのではないでしょうか。

他の誰も、あなたの犬の責任は取ってくれません(助けてくれる人はいますよ^-^)。そして、犬は一生あなたの元から巣立つことはなく、ずっと子供のままでいるのです。

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